羽生ノート

羽生一家玉組座長・羽生まゆみが気儘に綴る日々雑感です。
クリスマスツリー

自宅に帰り着いたらちょうどパシュートの決勝が始まるところで、気が狂ったようにわめいた。ゴールの瞬間は感動して涙ぐんでしまった。やっぱりライブで観ると喜びが違う。3つの金メダルの中で一番ぐっときた。

ユヅ君も小平奈緒も優勝が決まった試合を生で見ることができなかったからね。

メダルの贈呈式も今回のオリンピックで初めて観た。『君が代』は、学校で歌わされていた頃は詞の意味もわからないし音程も取りづらいから好きじゃなかったが、オリンピックで聴く『君が代』はとても良い。格調の高さと厳かさったら格別である。途中で太鼓がふた叩き入るところが好きだ。あれがあるとないとじゃ大違いだと思う。

 

『サンタクロース〜』の撮影が近づいてきた。なかなか私に出る幕はないのだが、週末にテクニカルスタッフの、顔合わせと機材のチェックがあるようなので、そこに顔を出すことにした。なにか機材を持って行かないと格好がつかないが、らしいものを持っていないので仕方が無い。

道具で使うクリスマスツリーを引きずって行こうかしら。ツリーチェックも本当はしておいた方がいい。でも袋から出して組み立てる気力がないし、一度出すと二度と袋に入らないような気がして出す勇気もない。

ツリーは奇跡のように見つかった。絶対捨てたと思っていたのだが、Ericoにあそこを探してみろと言われてあそこを探したらあった。なんでEricoが私んちのあそこにツリーがあることを知っているのだ。ついでにイルミネーションも見つかった。

この間の公演でツリーに飾るイルミネーションをあんなに探したのにまさかうちにあったとは。「もうっ、買えばいいじゃん!」とわめいたのは私である。うちにあったことがバレたら金庫番の麻理枝に怒られるな。

そしてクリスマスツリーはKAZUHOに借りた。KAZUHOさん、ごめんなさい。

 

いろんなものをすぐ捨てたくなる私だが、芝居で使えそうなものはちゃんとっておこうとあらためて決意した私であった。

でもとっておいたことを思い出せないのがこの頃の私でもある。

見つかったツリーは、何かの公演のときに女優のマチャが誰かに買わせた‥‥いや、買ってもらったものである。そんなわけでマチャのことをいろいろ思い出したりした。今、どうしているのだろう。

 

というわけでこのツリー、ずっと持っておこうと思う。マチャの思い出のために。

 

| 羽生まゆみ | - | 00:09 | - | -
本日も宣伝。ごめん

ユヅくんとウノくんで金銀取らないかなあなどと気軽に言っていたら実現してしまった。すばらしい。スポーツ新聞2紙買って余韻に浸った。

オリンピックは楽しい。ヒマさえあればTV観戦している。どの競技もどんと来いの勢いで観ている。どれもこれもみんな楽しい。

この頃のお気に入りはカー娘である。いくらじっくり観てもルールがさっぱりわからんが、それでも楽しい。勝っているから楽しいというのもあると思うけれど、なにしろ選手のみなさんが可愛らしくてよいわ。今我が家では「ナイスショッ!」からの「ありがとう」が大流行りである。隙さえあれば「ナイスショッ!」「ありがとう」と言い合っている。「ありがとう」を可愛くさわやかに言うのがポイントである。

 

電子書籍第二弾である。今回は小説。

菅原さんからは「プリンセス・ショック」との要望があったのだが、小説で試してみたいとお願いした。

小説「バックステージ」は、劇団『月とウサギ』を舞台にした3部作のうちの1本である。(2部しか完成していなくて、3部目は途中まで書いて打ち捨ててある)

ファンタジーでもなければ壮大なドラマもない。物語としてはとっても小粒な、恥ずかしながらの小品だ。

もっとも、キャラクターも文章も構成も良いけど。と、いちおう自画自賛しておく。ただ、面白いかと問われればはっきり答えることができない。そこまで思い上がってはいない。世の中は素晴らしい小説が溢れんばかりだ。

 

劇団『月とウサギ』は玉組ではない。玉組より売れているし立派な劇団である。そうしておかないと物語としてつまんないからそうした。

メグさんという女性演出家が出てくるので、これも私と重ねちゃう人が居ると思うが、はっきり「違う」と言っておきたい。才能に恵まれた演出家に設定してあるせいで、「羽生さんてば自分のことこんな風に思ってんだ」なんて誤解されるのを私は恐れる。これはあくまでも「小説」である。

もっとも稽古場の模様などは現実を参考にしてある。紙コップ入りのコーヒーを投げて演出家が自爆したエピソードなんかをね。

 

いっぱい言い訳したぞ。

傑作ではないが、きちんと書いた中編小説らしい小説だ。ドンデンも用意した。あらすじは菅原さんがまとめてくれているとおりである。(とっても上手。私はあらすじ書くのがとっても苦手)

よかったら読んでみて。感想なんか求めないから気軽にね。気軽な物語だし。きっと登場人物のことが好きになってくれると思う。

 

というわけで宣伝でした。ごめん。

 

| 羽生まゆみ | - | 22:01 | - | -
役者を見に行く

映像『サンタクロース〜』のグループラインを読んでいると何が何だかわからずとっても楽しい。撮影に向ってガシガシ打合せが行われているのだが、私にはさっぱりちんぷんかんぷんで割って入る隙がない。

芝居の場でもそうだが、スタッフや役者たちが打合せをしている姿が大好きだ。

 

なんて呑気なことを書いていたら叱られるかも。

別のことで私も打合せをした。相手は劇団Pink Noiseの代表、菅原プロデューサーだ。電話で1時間半話した。たいしたものだね、彼は。玉組を揚げるとき、彼のようなプロデユーサーが居ればよかったのに。そうしたらもう少しマシな劇団になっていたかもしれない。

私にとってのプロデューサーとは、端的に言えば「道をつけてくれる人」なのだと思う。私は次の曲がり角までしか見ていない。そこまでは必死に走る。でもそのあと右へ曲がるか左へ曲がるかを決めていないのだ。菅原さんは次の次の次の次までどっちに曲がるか決めている。そして3つ先の曲がり角を右へ曲がるためには、今どのような走り方をすればいいのかを考える。

将棋のように、先の為に今の一手がある。

 

若くない私には時間がないから、曲がり角の向こうどころか、曲がり角まで走り切れるかどうかも自信がない。短い距離で勝負をしなくてはいけないのに、新しいことをやる勇気や度胸が私には無い。

年齢を言い訳にしているが、元々そういう性格でもある。弱っちいのだ。

菅原さんの考える旗揚げ公演は、私が想像していた旗揚げ公演とは少し様相が違う。

「さあ旗揚げだーっ! 良い作品創って観客を仰天させるぞっ。みんな、私についてこい!」

というのではないのだ。

なのでPink Noiseの忘年会で「ついてこい!」なんて意気揚々と叫んじゃって少し後悔している。恥ずかしい。

Pink Noiseの旗揚げ公演は旗揚げ公演自体が目的ではなく、劇団を大きくする為の最初の一手だ。作戦として「ネット配信」が行われる。私にはイメージできない世界なのでとても心配である。

 

というわけで役者を見に行った。私の創作の源はいつでも役者だ。役者を見れば不安も和らぐ。

写真撮影をしていると聞いたのでそこへ行った。ひとりで決意してひとりで知らない場所へ行くことなどめったにない。どういう風の吹き回しなんだろう? と自分で自分に少し笑う。

京太郎と遠麻が居た。短い時間だったが楽しく見学した。撮影の現場は好きだ。玉組の撮影会では矢野さんの背後からチャチャ入れまくりの私だが、さすがにおとなしく見ていた。騒ぎたくなった時もぐっとこらえた。距離を、考えなくてはならぬ。

役者を見ていれば物語が湧いてくるはずだ。私の頭の中で、ふと耕生と京太郎と遠麻が動く。それはまだわずかだけれど、なにかがわくっと動く。いつもの感触だ。

 

これよ、これこれ、と思う。

| 羽生まゆみ | - | 02:07 | - | -
距離を測る

筋肉痛がハンパないぞ。脇(腕の付け根の部分)が特に激しく、腕が90度から上に上がらない。

昨日オーナーと一緒にトレーニングを受けたのがいかんかった。前回書いたように競争相手がいると俄然はりきってしまうのだ。相手がトレーナーだろうが、身長180僂鯆兇┐訌塲期の男子(しかもハーフやフルのマラソンレースが趣味)だろうが負けたくない。前回プッシュアップ200回の自慢話をしたばかりだが、中2日空けているとはいえ、またまたプッシュアップ競争である。

「前に攻めろ!」

攻める? 初めて聞く新鮮なダメ出しだったので、ついグイグイ攻めたらこうなった。

トレーニングのあと、三人でご飯を食べに行った。前はトレーナー達やオーナーとの距離をどのくらいに保つことが客たる私のお作法なのかわからず、食事ひとつにしても誘っていいものやら、はたまた誘われてノコノコついて行っていいものやら気を遣ったが、最近はいろいろ考えても結局わからないし疲れるだけなのであまり考えないようにしている。

考えなくなったらオーナーとはいえ、もはやボーイフレンド扱いである。この日も、

「インフルエンザ上がりにしてはなかなか良かったんじゃない?」

私はほめたつもりだったのだが、

「なんで上からなんだよ」

二人に叱られた。

調子に乗っていたぞ、私。

 

「距離」は私にとって永遠のテーマだな。

ほんとによくわからないのだ。

つい近づきすぎて、「なんか勘違いしているんじゃない?」とか「調子に乗っている」と思われるのが、私としては一番恥ずかしいパターンである。これだけは避けたい。

たとえばほら、名刺管理アプリのCM。名刺交換した相手に「友達リクエストしていいか」と訊かれて困っているという内容。先輩社員が「プライベートで仲よくなりたいわけじゃないんだよ」なんて愚痴っている。気持ちは理解できるが、私はむしろ悪口言われている人の方に同情してしまったよ。こんなこと言われていると知ったら、私なんぞ「わーーーーっ!」と叫んで走り回りたくなるね。恥ずかしくて消えて無くなりたくなるだろう。

 

役者達との距離も気をつけている。ほど良い距離にしておかないとね。

しかし先だっての公演稽古中、心の距離はもちろん物理的な距離も取らなくてはいけないことを知ってびっくりした。雅紀が「俺やじゅんじゅんはべたべた触られるのが嫌なタイプ」と言うのである。私とEricoは思わず目を見合わせた。私達はすぐ相手を抱きしめちゃうタイプだからである。そりゃ悪かったね、べたべた触って。

役者達は私に抱きしめられたいのだとばかり思っていたから、目からウロコのビックリだった。

開演時間が近づいた頃、私は挨拶に来た役者たちを抱きしめて「行っておいで」と言う。これはもう旗上げたときからのオマジナイである。今頃「いやなタイプ」と告白されても困る。そんなわけで今回はとっても困ってしまって、雅紀は握手ですませたりしてみた。純一はなるべくひっつかないように注意しながらゆるめにハグした。あーめんどくさい。玉組の伝統がここで途切れた。

余談だが、女の子たちにはしっかりこの伝統が生きている。私がお手洗いに立ち上がっただけで、オマジナイの終わっていない麻理枝と佳美は「羽生さん」と怯えた顔をする。

「まだ(客席に)行かないよ。トイレ」

「あー、びっくりした」

可愛いなあ。女の子はほんとうに可愛い。そういえば男の子でもnobは、こういう玉組の伝統を大事にしてくれたものだ。心のこもったハグだった。

 

主題がビミョーにずれてきたが、要は私は人とつきあうのが上手ではないという、これまで何百回もしてきた話である。

どーんと近づいてぶつかって、それでダメでもカラカラ笑っていられる、そんな風になれるといいけど、たぶん一生無理だ。答えの出ない距離を考えてじめじめしている一生に違いない。

知らない人に会うのも無理だ。これはもうすっかり居直って「会わない」と決めた。先が長くないことに免じて私の居直りを許してほしい。

| 羽生まゆみ | - | 01:00 | - | -
パンプアップ(体幹トレ日記92)

『サンタクロース〜』のロケ地が決まったようだ。

ロケ地とはつまり、アイビーハウスのことである。写真と動画がグループラインで送られてきたが、かなりすばらしい。これは矢野監督としては大いに創作意欲が湧くところであろう。監督じゃない私だって何かが湧きそうなんだもの。美しいお庭もある。楽しみだなあ。

あ、でも私はひっそり出しゃばらないから、みなさん安心してね。

それと、うっちぃが録音で参加する。同じグループラインで「録音技師のうっちぃです。よろしくお願いします」といううっちぃのご挨拶を読んでじわ〜んと喜びがこみ上げてきた。なんだかすんごいスタッフの陣立てだ。玉組の創生期のメンバーが居て、成熟期のメンバーが居て、ピンクノイズグループが居る。

あと作曲家のマサシとドライバーのゆかりが居たら完璧だったなあなんて、しみじみ思ったりした。

今マサシは静岡に、ゆかりは鹿児島に居る。

 

今日もトレーニング頑張ったぞ。めずらしく怒鳴られなかった。たまにはこんな日があってもいい。

本日はプッシュアップ祭り。10分間のトレッドミルとラスト5分間の腹筋運動を除く45分間、ずーーーっとプッシュアップ。トレーナーと1セット交代でプッシュアップを続けていくのだ。私は10回1セットを20セット。たった20セットと思うなかれ、正しくやる20セットは本当に過酷だよ。

トレーナーも20セットだが、もちろんやっている内容は私とは違う。1セットが10回でもない。つーか私の知らないゾーンなので、どんだけきついのか想像もつかない。プランク姿勢のままぴょんぴょん跳ねたりする。化けもんだ。

合図はスマホが出す。前にも書いたが「スリー、チュー、ワン」の声が大嫌いだ。中に入っているのはガイジンの女である。おっぱいとお尻がものすごく大きくて、そこそこ美人だがものすごくというほどでもない見た目だと思う。いったんセットすると容赦がない。こっちのヘロヘロ具合におかまいなく決められた時間になると「スリー」としゃべり出すから腹立つ。

私としては「スリー」が始まるギリギリまで回復につとめたいところだが、もちろんそうはいかない。あちらさまのプッシュアップが終わったらすぐにプランク姿勢をとらないと叱られる。そこから「スリ−」までの間、お腹が弛まないようグーでガンガン下腹にパンチを入れられる。大変なのである。

「公演が終わっても毎日3セット、プッシュアップを続ける」

エバって宣言していた純一に見せたい本日の光景であった。

 

パンプアップが見られた。あちらさまの胸板もすごいことになっていたが、私もだ。鏡に映った自分の筋肉に見とれたね。膨らみが収まるまでずっと見とれていたかったが、調子に乗っていると大どんでん返しのお怒りを買うことになるので我慢した。

あー楽しかった。

 

競争相手がいると俄然燃える私の性格が可愛らしい。

| 羽生まゆみ | 体幹トレ日記 | 10:20 | - | -
雪のせいで(体幹トレ日記91)

美しい雪景色だった。交通の不便さえなければ、たまさかの雪は趣があっていいものである。

降り落ちる雪の中、真っ白に雪化粧した永山駅近くの木立群を、寒さも感じず眺めていたよ。「しんしんと降る」とはなんと美しい日本語なのだろうなんてことを考えながらね。

九州生まれのせいだろうか、雪景色って奇跡のような光景だといつも思う。

 

こんなに美しい日だったのに、まーたトレーナーと激しく喧嘩をした。メールでやり合ったのだ。面と向かってだけでなくメールでも喧嘩をしなくてはならない。本当に忙しい。

雪のせいで16時以降のトレーニングはキャンセルにするというメールがきたのが発端である。私は18時に予約を入れてあったからキャンセルチームに該当する。

なのでお伺いのメールを打った。

「16時に行ったらダメ?」

「ダメ?」ってところに私の遠慮が醸し出ている。私は遠慮のカタマリみたいな人なのだ。

今やっているトレーニングが終わるまで返信はないだろうと思っていたのに、わりと早いうちに来た。怒りのあまりトレーニングが終わるまで待てなかったらしい。私のメールがよほどお気に召さなかったに違いない。

タイトルは『わからない人ですね』

はあーーーァ?  このタイトルを見ただけで脳天から血が噴き出た。

怒りは向こうも同じである。「雪の降り方見えてますか?」で始まるメールは私への怒りに満ちていた。

まったくわからん。こっちはたったひと言質問しただけだ。怒られる理由がわからない。

なので私もすぐさま激怒メールを打ち返してやった。ほんとに忙しい。喧嘩にエネルギー使って痩せるね。ガリガリになりそうだ。

でもまあ、早く帰ったのは正解だったけど。

夕方から雪、とんでみないことになった。

 

さて、ノブちゃんが上記の文章を読んで喜んでいるに違いない。ケラケラ笑っているだろう。

ノブちゃんは、あちらのスタジオで知り合ったお友達の一人だ。一年前のクリスマス、ノブちゃんお手製のローストチキンを食べながら、オーナーも含めて三人で、二日前に突然退社したモヒカントレーナーのことを喋ったものだ。(H26.12.28「惜しまないままに 彁仮函

私は怒りと悲しみのまっただ中。一方、店長退社をその時初めて知ったノブちゃんは、驚きながら笑っていた。私たち三人はそろって「彼はトレーナーとしては天才であった」と言い、私は「しかし彼は性格破綻者でもあった」と言った。

なんとそのノブちゃんが、こちらのスタジオに入会したのだ。嬉しいなあ。

連絡先も知らないし、ずっと会ってもいなかったのに、ノブちゃんは自力で『サンタクロース〜』の公演にも来てくれた。びっくりした。嬉しい嬉しいびっくりだった。

 

ノブちゃんとオーナーと私。結局再び、三人とも天才トレーナーの指導を受けている。

| 羽生まゆみ | 体幹トレ日記 | 01:01 | - | -
日々折々

エアポと、伸一郎と、矢野さんと、Ericoと、麻理枝とで新年会。

エアポと伸一郎が『サンタクロース〜』の打上げに参加できなかったので、では替わりに新年会をやろうと私が騒いでこうなった。二人が居ない打上げは打上げじゃないもの。公演のひと区切りがつけない。

矢野さんが居たのでちょっと嬉しかった。最近よく会っている。矢野さんとはここ数年、当パン用の写真撮影のときとゲネの舞台写真を撮ってもらうときしか会っていなかったので、最近は人見知りしていたくらいである。人見知りってぶり返すのね。でももう復活した。

打上げのつもりだったが、舞台『サンタクロース〜』はすでに昔のことで話題にもならない。話題はもっぱら、映像『サンタクロース〜』のことと、2.5次元のことであった。2.5次元なんて単語自体、知ったのはここひと月以内である。2.5次元ミュージカル‥‥アニメやゲームを舞台化した作品のことね。

そこで、たとえば私にこういったお芝居のホンが書けるかなあと考えてみたりする。観客は原作のファンであるから、原作に寄れるだけ寄るというのがまず基本である。それから大きな舞台だから「壮大さ」が必要だし、平面(二次元)を立体(三次元)に立ち上げるためには「斬新なアイデア」が要る。

ダメだ。自信ない。壮大さも斬新なアイデアも、私には無縁である。ああ、私はなんてこじんまりしているのでしょう。

 

映像『サンタクロース』も計画は進んでおり、クラウドファンティングが始まったとEricoから連絡がきた。どれどれと開けてみたら「0人」という数字が飛び込んできて思わずのけぞった。大変である。

羽生ノートで宣伝しろと言われていたのを思い出して、今している。

あとはどうしていいのかわからん。誰か私に指示ちょうーだい。

 

電子書籍『23時のブランチ』が1月28日にAmazonから発売なんだって。装丁がメールで送られてきてちょっと感激した。

「本物じゃん。本じゃん」と思った。これは家族友人に自慢できる。

装丁にはAバージョン(赤と黒)とBバージョン(ピンクと金)があって、ガーランドの菅原さんからどっちがいいかと尋ねられたのでAにしてもらった。

ところがあとでだんだん迷いが出てきて、自慢がてら家族に訊いてみた。

「Aにしたけどどう思う?」

考える間もなく、

「Aでよかった。Bはエロエロ小説っぽい」

どひゃーっ! とんでもないことを言う。

まあ言われてみるとたしかにBは女子ターゲットのロマンス小説っぽい香りがしないでもない。

さて、次回は『プリンセスショック』とのこと。楽しみである。

 

トレーニングもちゃんと通っている。ゲロゲロである。

先だってモヒカントレーナーに「この頃私たち喧嘩しなくなったね」とつい口を滑らせたら、「こりゃいかん、喧嘩するの忘れていた」と思い出したらしく、なんだかんだと喧嘩を吹っかけてくる。

このあいだなんか「筋肉痛は?」と訊かれて「ない」と言っただけで怒りに火が着いた。トレーニング中に「少しある」と告白したら「どうして嘘をついた!」と怒り出したのだ。

「だってちょっとだけだったから」

「痛みの程度を訊いているわけじゃないっ。あるかないかを訊いてるんだろ!」

「むかつく」

「むかつくのはこっちのほうだ。こっちは筋肉痛を考えてトレーニングの計画をたててるんだ、バカ!」

「なによっ、バカって」

「バカだからバカだ」

で、険悪な空気のトレーニングになる。

帰るときも向こうは口をきかないし、私も怒ってドアをバンッ! と閉めちゃったりするのである。

あー楽し。

 

上記、最近の日常を並べてみた。けっこう忙しい。

あと、伊坂幸太郎を読んでいる。ずんばはもう4ヶ月休んでいる。書は3月に昇段試験を受ける。ブックオフで『進撃の巨人』を3巻買ってきた。テニスの全豪で大坂を追いかけている。

大坂は本当に可愛いお嬢さんだ。胸がきゅんとなる。

 

| 羽生まゆみ | - | 23:44 | - | -
懇々と

年末、匡人とやっと電話がつながった。

先にこっちから電話したのだが匡人は出ず、やっぱりダメかーぁとあきらめかけていたところへ、着信相手非表示の電話がかかってきた。いつもならこんな電話は無視するところだが、虫の知らせで慌てて出てみたら匡人であった。慌てていたので怒りの準備ができておらず、思わず挨拶しかけたがなんとかこらえた。

他人に懇々と説教するのは久しぶりである。私にもう、他人にお説教する元気はない。説教なんかしても自分が傷つくだけでバカバカしい。

しかし匡人は別だ。懇々と、懇々と、言葉を尽くした。懇々の「懇」は懇切丁寧の懇である。見本みたいな「懇々」であった。

たぶん匡人はこの世で私が最もたくさん説教した人間だと思う。知り合ってから別れるまで、芝居のダメ出しより、人としての途を説くことの方が多かったくらいだ。そして別れた今も、まだ「人たる者」を説かねばならない。なんてこった。

しかしはっきり言って、私のお説教に対しては匡人の方がEricoなんぞよりよほど素直だ。

匡人は「羽生さんの言っていることはわかる」と言う。

Ericoは「羽生さんの言っていることはわかるけどナントカカントカ」と言う。

もっともここが、男と女の違いなのかもしれない。娘の方が息子より母親には素直でないと聞く。

ま、いいの。初代主演のカズくんは、そもそも私の言っていることをちっともわかっていなかったから。懇切丁寧に物の道理を教えていても、途中からわけのわからない大喧嘩に発展していた。言葉が通じないと戦争になるしかないのね。

話が逸れた。匡人である。

懇々とお説教もしたが、激しく叱りもした。

「Ericoの浴衣を騙して取り上げておきながら、仲介に入った私に逆ギレメールを送ってくるとはどういう了見だ」

ぐうの音も出ないだろうと思っていたら、「そんなメールしたかなあ」と、オトボケ大作戦であった。ふん、私のスマホには、無礼千万な文章がきっちり保護をかけられて残っているぞ。一生残しておくつもりだ。

それから私のメールに、この羽生さんのメールに、大恩人である羽生まゆみさんのメールに、ブロック設定をかけたことについて厳しく追求した。

「よくまあそんな無礼千万なことができるよね。あなた、自分の立場をよーく考えてみ?」

「知らん。羽生さんの方が変な設定したんやろ」

これもオトボケ大作戦であった。

 

とにもかくにも、この電話でEricoに浴衣を返すことは約束させた。

「すぐに宅配便で送るのよ。Ericoは着払いでいいって言ってるから」

「わかった。Ericoの住所、あとでメールしておいて」

「ダメ! 今探すから待ってて。一度電話切るとまた面倒になって返さないかもしれない」

Ericoの住所はもちろん、忘れたかもしれないと思って本名まで教えてやった。ローマ字で送って万が一届かなかったら困る。一分の隙も与えない覚悟であった。

「エリコの漢字がわからなかったら平仮名で書いておけばいいから」

「そんなん知ってるわ。ヨムや」

「違う。ゴンベンに永久の永」

「だからヨムやん。歌を詠むのヨム」

しまった、そのとおりである。電話の向こうで匡人の勝ち誇った笑い声が聞こえた。

そして翌日、念押しのメールをしておいた。

「まさかとは思うけど、ちゃんと送ってくれたよね」

ところがメールといっしょに、なぜか「ただ今運転中」のラインスタンプを送ってしまったのだ。大失態である。この最も緊張感が必要なときに、こんなオトボケたスタンプをペッタンコするとは。匡人の再びの勝ち誇り笑顔が想像できた。

案の定の返信がきた。

「運転中ならアクセルとブレーキ踏み間違えてコンビニに突っ込んでよ。笑ってあげるから。ちなみに『詠む』ですから。覚えておきなさい」

 

地獄に堕ちろ。

| 羽生まゆみ | - | 03:39 | - | -
23時のブランチ

このお正月はダラダラお料理したりテレビ観たりしながら、合間に『23時のブランチ』に手を入れていた。

どうして今ごろそんなことをしていたかというと、電子書籍出版をすることになったからである。ガーランドの菅原さん(10/7羽生ノート「劇団ピンクノイズ」参照)が勧めてくれて、お任せする。

 

いやあ、懐かしかった。びっくりしたのは笑えるホンだということだ。笑えるということをすっかり忘れていた。マジメな執事樹助と、おとぼけた志賀家の面々とのやりとりが可笑しかった。あまりにも久々に読み返したので、もはや自分で書いたホンという気がしなくてフツーに楽しんでしまった。

『23時のブランチ』を知らない人たちのために少しストーリーを説明してみる。

舞台は吸血鬼の姉弟(十子と一騎)と執事(樹助)が棲む古城のサンルーム(ムーンルーム)。吸血鬼達はもう長いこと生き血を吸っておらず、このままでは近く塵になってしまうという生と死の瀬戸際状態である。そこに自殺志願の一家が迷い込んでくるところから物語は始まる。一家にも姉弟(短大生の萩子と高三の峠)が居る。

結末を言っちゃうと、一騎は志賀家の姉弟の曾祖父だったのである。一騎の妻であり姉弟の曾祖母である美和子は、曾孫達を心配して麓の村まで来ている。『23時のブランチ』は私には珍しい恋愛ドラマだ。

萩子「恋をしているのね、サー」

一騎「少年のように。あの人が近くに居る。手を伸ばせば届くところに。昨日あの人が麓の村の居ると知った時から、僕は恋に身を焦がしている。苦しいよ、萩子」

青年吸血鬼と90歳の美和子。美しいね。

 

自画自賛になるが、キャラクターが良くて感心した。ストーリーを引っぱるのは吸血鬼の一騎と志賀家の姉弟だが、脇キャラがとてもよく考えられていて感心した。たとえば2人のコウモリの精。空彦の方は現在落語家になっている池田悟朗が演じた。

ゴローは自分のブログでグダグダ自己卑下的なことを書いているし、自己卑下を飲み会でのネタにして笑いを取っているがとんでもない。あの役なら私の気合いが入って当然である。誰が演じたって怒鳴られる運命だ。

空彦は麓の村に居る美和子に会っているただ一人のキャラである。指輪と伝言を預かって帰ってくる。なんて美味しい役なんだ。

空彦「そうだ一騎、伝言があった」

一騎「伝言?」

空彦「愛していると」

一騎「‥‥」

空彦「伝えたよ。じゃあね」

 

なんだかまた、観ていない人には面白くも何ともない文章を書いてしまった。この頃自己満的ブログになっていていかん。

まあ今日は電子書籍になるよというご報告ということでお許し下さい。いったいこんなもん誰が買うんじゃと思うが、EricoがPCに眠らせておいても仕方ないと言うから。公演が終わった12月の終わり頃、ガーランドさんと契約した。ハンコ、押した。今後なにか問題が起こったら「事務所に訊いてくれる?」と言うつもりだ。いっぺん言ってみたかったから楽しみだ。

事務所‥‥良い響きである。

| 羽生まゆみ | - | 03:20 | - | -
2018

明けましておめでとうございます。

ここを読んでくださっている皆さんが、健康でお幸せな2018年を過ごせますように。

 

今年は年賀状を書かなかった。やっぱり12月に公演を打つととても無理だね。こういうところが私のダメなところだ。

こんな私なのに、クリスマスや年明けには何人かの役者から挨拶の電話やラインがきた。ありがたいね。もちろん挨拶を寄越した役者はちゃんと帳面につけておき、次回作品の台詞の数に反映される。

昨年は終わってみれば良い年だった。気鬱の中で始まった2017年だったが、だんだんと心穏やかな日々になり、最後は『サンタクロース〜』の公演できれいにしめることができた。新しい役者との出会いがあり、古い役者や古いスタッフとの再会があった。主演俳優との別れは大打撃だが、今はあまり深く考えたくない。それを考えるのはまだ先でいい。

芝居以外では、ご指導いただいてきた書の先生との別れがあり、私を見捨てたトレーナーとの再会があった。

別れと、出会いと、再会と。すべては運命だと、運命論者の私は思っている。

今年、芝居の公演はまだ決まっていない。しかし悲観はしていない。これもまた、運命である。

 

掲示板に書いたように『サンタクロース〜』を映像にするという企画が進んでいる。楽しみだ。

私はあんまり出しゃばらいない方がいいと思っていたら、

「格好つけている場合じゃない」

Ericoに叱られた。

羽生ノートをガンガン更新してお客さんをつなぎ止めておけと言う。

羽生ノートでつなぎ止めておけるのかわからないけれど、ここにあーだこーだ書くのは私の楽しみでもあるから、もちろん書いていくよ。

 

本年もよろしくお願いいたします。

まずは年頭のご挨拶まで。

| 羽生まゆみ | - | 16:49 | - | -
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