羽生ノート

羽生一家玉組座長・羽生まゆみが気儘に綴る日々雑感です。
謝辞(稽古場日記ラスト)
電車を乗り過ごして北野まで行ってしまい、中野から自宅まで2時間半かけてやっとたどり着いた。シャワーを浴びたあとは記憶がない。
14時頃、麻理枝から永山に着いたと電話があった。荷返しの場所が京王線沿線の国領と稲城でうちから近かったので、ついでに私の荷物(公演中に頂いた花)もトラックで運んでもらったのだ。
柴崎に住んでいるえあぽも呼び出して、千歳、麻理枝、えあぽと4人でご飯を食べた。がつーんとステーキ。300グラムの肉に食らいついている男子を見るのはいいものだ。楽しかった。おかげでいつもならレロレロとへこたれている一日のはずなのに元気でいられた。
でも駐車場でトラックを見送るとき急に寂しくなって、荷台でもいいから乗り込んでついて行きたいと思った。トラックを運転する千歳がチョーかっこよかった。今回は舞監経験のある千歳が居てくれて大助かりなことがたくさんあった。ありがとうね。
20時半頃えあぽから「荷返しは完了してトラックもレンタカー屋に返した」と電話があった。
ありがと。えあぽは何の見返りも求めず私と玉組を助けてくれる。すでに親友である。
なので先日、呑&情二ごっこをして遊んだ。
「僕の葬式は羽生さんにお任せします」
「いやだ、めんどくさい」
私の方が間違いなく先に逝くよ、えあぽ。葬式は好きにやってくれ。

いつものスタッフに心からの愛を。長い年月をともに過ごしてきた。松本伸一郎(照明)、坂田ひろの(音響)、向井登子(舞台美術)のアートワークを含めての「羽生の作品」なのだ。劇場で、稽古場で作った芝居にあなた方の最後の手が入るとき、今も変わらず激しい感動を覚える。
舞台監督の稲毛健一郎が大好き。今回は3回くらい、あの大きなお腹に抱きついて「大好き」と言った。この頃血圧が200越えと聞きぞっとした。今後、塩分控えろメールをことあるごとに送りつける予定である。心配している人が居ると思えば、いくらか気をつけるからね。
今回新しく出会った宣伝美術のタニガワさん、すばらしいチラシを作ってくれてありがとう。評判が良くてとても嬉しかった。
同じく今回初めて大道具を叩いてくれた中野さん、ありがとう。登子さんが描いた絵そのままの舞台でした。
お二方とも、今後の長いお付き合いを願っています。

盟友、カメラマンの矢野力にいつもながらの感謝を。結局、旗揚げからすべての公演に付き合ってくれたのはあなただけとなった。あと少し、あと少しだけ付き合ってもらいたい。22才のときから変わらず愛している。ありがとう。

ゆにっとのKAZUHOにはたくさんの優しさをもらった。毎日毎日メールで私を力づけてくれた。麻理枝を助けてくれた。お客さんを呼んでくれた。私はこの恩をどう返していいのかわからない。ありがとう。
落合瑛理子をはじめとした、受付を手伝ってくれた可愛らしいお嬢さん方と妙齢の女優に感謝。そして一晴、ありがとう。受付は難しい仕事である。感謝の言葉もない。

そして役者たち、ありがとう。楽しかった。
いいチームだった。すばらしい座組だった。仲の良い役者たちを見るのはいいものだ。けれどやっぱりいつものように、やっぱりたくさん、あなた方を傷つけてしまったと思う。お許し願いたい。
雅紀、立派な主役っぷりだった。

ご来場のお客様に心より御礼申し上げます。
満席の公演は嬉しいものです。打ち上げで大入袋を気恥ずかしくなく渡したのは久しぶりでした。
とりあえず来年『サンタクロース イン トーキョー』の再演が決まりました。楽しみです。情報はおいおい出していきますので、時々HPや羽生ノートを覗いていただければ幸いです。
みなさまのお幸せと健康を祈りつつ、ご来場、誠にありがとうございました。

あ、忘れてた。この公演のきっかけをくれた四柳ウブヲにありがとう。ラブ、ウブヲ。身体を大事にね。

羽生 まゆみ


 
| 羽生まゆみ | 狐の姫と詐欺師たち | 01:37 | - | -
4日目(稽古場日記24)
予約が入れられない状態になっている。お客様に迷惑もかけている。本当にごめんなさい。
麻理枝と稲毛さんが客入れ大作戦を練りながら頑張っている。わかっているよ。ありがとね。

受付に居たら石井匡人が来たので、横に立たせて一緒に観た。そしたら匡人の携帯がぴろぴろ歌いだして仰天である。しかも2回も!
バカタレが。たまに会ってこれかよと情けないやら腹立つやらで、終わってから「バカタレ!」とベシベシ頭を叩いてやった。嬉しそうに叩かれていた。いい年して相変わらず私を怒らせて喜んでいる。
今日はソワレで、雅紀がビックリ仰天の台詞間違いをしでかして腰が抜けかけた。ものすごく上手に切り抜けたが私はもうビックリを通り越して可笑しくなってしまって、笑いをこらえるのに苦労した。なにしろ4場の一番良いシーンなのだ。それまでうるうるしながら雅紀の台詞を聞いていたまわりの役者たちの涙が引っ込んだのは間違いない。私としては笑わなかっただけでも「ありがとう」である。

トレーナーご一行様が来てくれたよ。スタジオを早じまいしてのご来場だったので私のプレッシャーは並大抵ではなかったが、少なくともリュウドは喜んでくれていたな。あー良かった。
新人トレーナーのアキは寝ていて殺陣で目覚めたらしい。というわけでアキはまだしばらく私の担当には入れないね。
ヒロ様には「スタジオネタぶっこみすぎ」と叱られた。ぶっこむに決まっている。ぶっ込めるものはなんだってぶっ込む。
それから、当パンに載せた来年の公演予告を見たらしく、「来年生きてるの?」と言われた。
生きてるさ。まだ当分生きてるよ。
人生はこんなにも楽しいのに。

いよいよ明日、千秋楽。
 
| 羽生まゆみ | 狐の姫と詐欺師たち | 02:03 | - | -
ズリズリ(稽古場日記23)
連日お客さんが入っている。明日と明後日もすでに満席の予想となっているらしい。
舞監の稲毛さんと麻理枝が補助席を作る相談をしていた。信じられない。大変だ。私も呑気に楽屋で遊んでいないで客入れした方がいいのかしら。ヤダ、めんどくさい、ぷらぷらしていたい。
嬉しい悲鳴などという陳腐な言葉をホンどころか現実でさえも使ったことはないが、ああこれがそうなんだと目の覚める思いである。的を射た言葉であると知った次第。

役者たちは頑張っている。芝居は当然として、本番の舞台上で起こる突発事故に対処する姿が面白い。
誰かの衣装の乱れを抱きつきながら直したり、めくれたパンチカーペットをズリズリ貼り付けたり(なにげに足でズリズリやっていることもあるのでぜひ注目していただきたい)、とちった台詞のフォローを入れたり、イロイロ頑張っていた。こういうのが私はとても好きだ。こういうのを見たいがために「何か起これ」と思っちゃうくらいなのだ。

さあ、もう折り返した。
マサキは無事、役者紹介を乗り切った。
明日、4日目。


 
| 羽生まゆみ | 狐の姫と詐欺師たち | 01:01 | - | -
再会(稽古場日記22)
2日目。本日もほぼ満杯。どうやら役者たちは頑張ってお客さんを呼んでくれているようだ。
 
今日はなんと、懐かしい元劇団員、池田五朗に会った。
彼は現在、古今亭志ん吉という名の落語家さんである。すでにすっかり落語家さんの匂いを身につけていた。お着物がよく似合う。五朗も千歳と同じく、昔は私とまともに口がきけなかった。でも今は楽屋挨拶に堂々と現れて、小洒落た受け答えで私を笑わせてくれた。もう私にびびらない。
宇宙食堂の伊丹孝利、ササキクミコとも久しぶりに会った。いやいやちっとも変わっていない。役者は本当に容貌が変わらない。私ばかりが老けていくね。
こうして昔一緒に仕事をした役者と再会するのは嬉しいものである。私は本当に多くの役者たちと仕事をしてきたのだなあと改めて思う。
役者たちをたくさん傷つけてきた。ここへきて、ひとり、ふたりとわだかまりが解消されていく。ありがたいよ。

明日は誰と会うのだろう。
| 羽生まゆみ | 狐の姫と詐欺師たち | 02:25 | - | -
初日(稽古場日記21)
いい初日だった。
客席があったかくて、とても嬉しかった。
午前中の返し稽古を見て、役者たちの調子の良さはわかっていた。なのでいけそうだとは思っていたが、そこは魔物が棲むと言われる舞台、若干の緊張はあった。
ミスもちょびっとあったが、それでも初日らしい気合いの入った舞台で、私は好きだった。
ほぼ満席で安心もした。ご来場のみなさま、本当にありがとうございました。

いろいろ心配はあった。しかし耳に入る評判は良いようである。長くご覧いただいているというお客様のご挨拶をいただいたりもして、少し自信になった。ありがたいことである。
役者がよくやっている。個性で押し切ることの多かった役者が今回、「演技力」を身につけていると感じる。それが何よりも嬉しい。時々「うまい」とつぶやいている私が居る。これまではなかった現象だ。

幸せだ。残り6ステ。どうか役者たちが元気でいますように。疲れず元気でさえあれば、良い芝居であると思う。
 
| 羽生まゆみ | 狐の姫と詐欺師たち | 01:11 | - | -
仕込み2日目(稽古場日記21)
長い長い、長い長い一日だった。朝から場当たりを繰り返す。それでも明日に宿題を残すこともなく、20時半には終了したのだから良しとするべきだろう。
いつもながら美しい美しい伸一郎の照明である。キツネに当たっているサスが大好き。このサスが物語を立ててくれる。

役者たちは疲れていたはずだが、一杯ひっかけたいという私につきあってくれた。一杯どころか本格的な飲みになってしまって申し訳なかった。
舞監の稲毛さんとも久々に飲んで楽しかった。もうだーい好き。役者たちの動きが悪くて私がイラッとすると上手にフォローを入れてくれるのがありがたい。
私は本当にスタッフにめぐまれている。
もちろん役者にもね。と、言っておこう。
伸一郎が言った。
「結局(役者は)みんな羽生さんをよろこばせたくてやっているんだから」
私の方こそ役者たちに喜んでもらいたいのだ。ホンを書き始めるいっとう最初から、私の頭の中はそのことばかりだ。

さあ、ついに初日を迎える。
悔いのない5日間にと願う。
| 羽生まゆみ | 狐の姫と詐欺師たち | 02:28 | - | -
コヤ入り(稽古場日記20)
さあコヤ入りだ。
今日は私はぷらぷらしている日。みんなのお邪魔にならないようぷらぷらしていよう。
あー楽し。

昨日稽古を打ち上げたら、私の中ではもうすっかり「終わって」しまった。本当はこれからなんだけど。
劇場に入ればまた闘志が湧いてくるだろうか。
さあ、自分を盛り上げなくては。
というわけで、スタジオでひと暴れしてからコヤに入ろう。
| 羽生まゆみ | 狐の姫と詐欺師たち | 08:57 | - | -
通し4日目(稽古場日記19)
佳美が言った。
「雅紀さんの手が全体的に気持ち悪いんすよー」
佳美は今回、けっこう男優たちに抱かれているのだ。
「がっつり肩を抱いてくれるノブさんに比べると、雅紀さんの手はぶにょぶにょ動くので‥‥‥」
かわいそうな雅紀、なんという気の毒な言われようだ。ほとんど変態オヤジ扱いである。
笑った。

今夜はもうモノサシと鉛筆を手に台本を開かなくてすむ。台詞の削除というヤーな作業をしなくていいと思うと心は晴れやかだ。
通し4日目。いい出来だった。大丈夫だろう。面白いと思う。役者たちは頑張った。よく動きよく喋っている。
その日の出来は、通しの前にやる返し稽古でだいたいわかる。ここまでくるともうほとんど「テンション」の問題である。
昨日、役者たちにシャワーではなくお風呂に入るように言ったのがよかったのかもしれない。お風呂は疲れが取れるからね。今日改めて言っておくのを忘れたので、佳美に連絡網をまわすよう指示した。みんな、ちゃんと言うこと聞けよっ。

いよいよ明日、稽古を打ち上げる。
早かった。
 
| 羽生まゆみ | 狐の姫と詐欺師たち | 00:12 | - | -
上演時間(稽古場日記18)
通し2日目。
昨日よりは格段によくなった。相変わらずトチリはあるが少なくはなった。間違いなく仕上がるだろうと思う。
ただ上演時間が長い。これ以上カットする部分が見つからないのに長い。フルコーラスの楽曲2曲分が長いということだ。殺陣もあるし。カットする部分が見つからないのはそういうことなのだと思う。物語の長さはいつもどおりなのだ。
2時間かけて早替えの稽古をやった。前の場から着替えて登場するということがどれほど大変なことか観客は知るよしもない。だからこそ、明かりが入ったときに涼しい顔で板に付いていてもらいたいと願う。そのための稽古である。

今、通し3日目の朝。昨日すっごい疲れを感じたたので今日はなにも考えずゆっくり寝ようと思ったのだが、結局6時に目が覚めてしまった。でもこれでいいのだと思う。一日一日を惜しみながら過ごしたい。残す日々はあまりない。一分でも長く目覚めていたい。
役者に比べれば私の疲れなど微々たるものだ。
今日は美術の登子さんが通しを観る。嬉しいね。

さて。まだ台詞を削るかどうかこれから考える。思案の、しどころである。
| 羽生まゆみ | 狐の姫と詐欺師たち | 08:55 | - | -
通し1日目(稽古場日記17)
ダメだ、私が落ちつかねばならんのに感情的になってしまう。
台詞のカット作業を今ごろやることになって役者に迷惑をかけている。どうしても台詞の多い役者の台詞を削ることになるので、稽古終了後たまたま稽古場に残っていた純一と雅紀に謝りながら涙なんぞ浮かべてしまった。いかん、いかんいかん。とかくホンに関しては神経質になるし感情的になってしまうのは私のいかんところだ。落ち着け、私。
4場で役者が全員出払っていてダメ取りが居ないのもイライラする。いちおう自分で自分のホンにダメを書いたが、結局ダメ出しはできなかった。無理だ。

夜中にゆにっとのKAZUHOと電話で話をして少し落ち着いた。聞き上手で私の話すことをよく理解してくれるのでありがたい。
本番を前にして、芝居以外の全てのことが取るに足らないことであるという話をして楽しかった。大事の前の小事ということである。良い芝居を創ることが全てに優先される。

通し第1日目。
2人の初顔が頑張っている。
アキラがまるで玉組に10年居るような芝居をしていてありがたい。ベテランが玉組のカラーに馴染もうとしている姿は胸打たれる。
そして亜夢がアキラを手伝って着物の着付をしている姿がかっこよかった。
着付なんぞまるで経験なかったのに、
「亜夢、着付を覚えてあきらの介錯に入って」
簡単に言ってしまった私なのである。
頑張れ。こういったことは決して無駄にはならぬ。
| 羽生まゆみ | 狐の姫と詐欺師たち | 23:56 | - | -
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