羽生ノート

羽生一家玉組座長・羽生まゆみが気儘に綴る日々雑感です。
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Tシャツと短パン(体幹トレ日記96)

スタジオの更衣室でリュックを開けてびっくり。なんとお稽古着が丸ごと一式入っていなかった。おうちに置いてきちゃったらしい。

いったいこのリュックの重たさは何だったのか。ほーんと不思議。小人さんが二人ばかり入っていたのかも。もう消えちゃった。残念。

などと、お得意のファンタジー系空想癖に浸っている場合ではない。ひとりぼっちの更衣室で、自分のボケっぷりにびびった。

お稽古着は毎回、トレ日の前夜に準備する。布袋にウエアやパンツを「イチ、ニ、サン……」と数えながら入れていき、それをリュックに突っ込む。6個数えればOK。ウエア、パンツ、スポブラ、5本指ソックス、膝サポーター、グローブの厳選6品である。(シューズはスタジオに置きっぱ。)

告白すると、5まで数えて「あと1つはなんだっけ?」と考え込むことがよくある。

「グローブだ! あぶねーあぶねー」

てな感じで大騒ぎである。

それにしてもごっそり全部忘れてしまったのは初めてだ。すっかり入れたと思い込んでいたのだが、どやらイメージだけだったらしい。

お稽古着を忘れるなんて言語道断。ここで思い出されるのが、お稽古着を忘れて私に苛められた優太のことである。この一件、優太にだけは知られたくないと思った。しかし心配するな優太、私もトレーナーにたっぷり苛められたから。

 

スタジオで借りたTシャツと短パンとソックスを身に付けてモヒカントレーナーの前に出た。

トレーナーは開口一番、

「ダッセー!」

まったくだ。サイズがまったく合っていないうえに、短パンからむき出し状態のむっちり太ももと、年齢が容赦なく現れる膝が寂しい。鏡に映った自分の哀れな姿が信じられない。屈辱的だ。

トレーナーにはもう一回、「ダッセー」と言われた。

かろうじて言い返した。

「そんなことはない。私はなにを着てもかわいい」

思ったよりものすごく声が小さかった。

「着替えを忘れるなんてヤル気がまったく感じられない」

チクショ、ヤル気満々で来たのに。最近またやらせてもらえるようになったベンチのイメトレだってやってきたぞ。イメトレだけで筋肉痛になったくらいだ。

「サポーターも忘れたの?」

「うん。忘れた」

モヒカントレーナーは呆れたように言った。

「じゃあできないね。今日は軽くやってオワリ」

さすがに私もその方がよかった。こんなカッコじゃテンションも上がらない。

ミット打ちとプッシュアップとストレッチを、悪態に耐えながらやり抜いた。軽くったって汗びっしょりだ。

「ウエアはタオルと一緒にカゴの中に入れておいて」

気ィ遣いの私は汗だらけの服を洗濯させるのは申し訳ないなあと思い、

「洗濯してこなくていいの?」

と言った。

突然、頭ごなしに怒鳴られた。

「明後日使うんだよっ!!」

な、な、なんだ、その言い方。どうやら私の、気ィ遣ってますよアピールが気に入らなかったらしい。無駄にアピールして俺に同じことを二度言わせるなってことだ。頭にきた。Tシャツも短パンもその場で脱いで、バシッと床に投げ捨ててやりたいところだったがかろうじてこらえた。

アピールだろうがなんだろうが気を遣っていることに嘘はない。心映えの良さをほめてもらっても非難される覚えはない。

 

こうして3回に1回は頭がバクハツしながら(むこうはほぼ毎回)、私のトレーニングの日々は続くのであった。

やれやれ。

 

| 羽生まゆみ | 体幹トレ日記 | 22:05 | - | -
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