羽生ノート

羽生一家玉組座長・羽生まゆみが気儘に綴る日々雑感です。
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ふて腐れてはいかんのよ

急に寒くなった。

私はどこへも行かず、ストーブを傍らに置いてホン書きである。

やばい、めっちゃ楽しい。新作は久々で楽しいぞ。前回の『サンタクロース〜』は再演だったからほとんど書いていない。頭を使ったのは雅紀と研のシーンくらいだけだったからね。

私はもっと書くことに力を注がねばいかん。今回の公演が終わってもナマケモノに戻らず、頑張って書くことに注力しよう。

そう、私はとんでもなくナマケモノになっていた。これから死ぬまでの間は堂々とダラダラしようと居直っていた。ホンについても芝居についても劇団についても、もうすっかりどうでもいい気分だったのだ。たっぷりふて腐れていた。

 

などと反省しながらふと気付けば、今年もあとひと月ではないか。

そういえばピンクノイズの公演は打たずに終わった。年頭に送られてきた年間スケジュールでは3本くらい公演予定が入っていて「こりゃ大変だ」と思ったのだが、夏あたりのメールを最後にとんと梨のつぶてである。

「劇団を立ち上げたので演出として参加してほしい」と依頼を受けたときは二つ返事で了承した。

劇団の旗揚げに立ち会えるなんて、なんと素晴らしいことだろうと思った。玉組を立ち上げた頃のあのめくるめくような日々をもう一度味わえるのだと思うとわくわくした。私の残りの時間を若い役者らに捧げて悔いはないと思った。

退団者が出たと、たまに情報が入ってきていた。一回も稽古しないまま、私の顔も知らず去りゆく役者たち。

一日も早く劇場を押さえて、旗揚げ公演を打つべきだったのだ。そのことを、もっと強く劇団に進言するべきだったと後悔している。一度、私に稽古場をまかせてほしかった。

一度の稽古場で役者を上手な役者にすることはできない。

しかし私は役者に、役者としての心構えを教えることはできただろう。

これがデビューなら、心に突き刺さる初舞台にしてやれただろう。

旗揚げのさらに向こう、第二回公演を見据えて努力しただろう。

私のような演出家はなかなか出会えないよ、菅原くん。私はお金も名誉も何もいらないのに。ほしいのは、役者たちと過ごす板張りの稽古場だけだ。

 

まだ、ピンクノイズの演出だと思っている。いまや劇団としての体をなしていない玉組の演出であるように。

私は、一度決めたことに関してはしつこいのだ。

 

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