羽生ノート

羽生一家玉組座長・羽生まゆみが気儘に綴る日々雑感です。
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オジサン・フォー

昔の役者仲間ウブオが長年お勤めした西武を早期退職したとのことで、お祝いの集まりがあった。山中さんが集合をかけて、ソニーや陽子さんや中村さん、またチカとも久々に飲めてうれしかった。

ウブヲの就職が決まったとき、みんなでおめでとうと言ったのを覚えている。私や仲間の多くがアルバイトをしながらの役者生活だったから、慶応大学から一流企業に就職をしたウブヲは、もう眩しい別の世界の人だった。それまで真っ当な人とはまったく思っていなかったが、やろうと思えば真っ当な人にもなれるんだと思った。

就職おめでとうから退職おめでとうまでの時間……今日まで切れそうでついぞ切れなかった私たちの長い月日を思う。

 

で、これから真っ当じゃない生活が始まるわけである。ウブヲの芝居への思いは消えることなく、身体の奥にチロチロと、熾火のように在ったのね。

心持ちがスッキリしたウブオは見た目までスッキリして、お肌はツヤツヤして若返ったように見える。見た目ってメンタルが影響するとあらためて思った次第。前に稽古場で会ったときはなんだか具合が悪そうで心配したものだ。

もっとも私はあの人もこの人もみんな「具合が悪そうだ。死ぬんじゃないか」にしてしまう癖がある。痩せていても太っていても、食欲がなかったり少し顔色が悪いだけで、「死ぬんじゃないか」と心配になる。頼むからみんな、私の前に登場するときはなるたけパリッとして、右手に菓子パン、左手にバナナを持って現れてほしい。

なんかもう、心配するのは嫌だ。耐えられない。私には心配事がたんとある。特に、エアポとイナゲさんとセイちゃんが独身なのが気がかりだ。

 

話が逸れた。

というわけで、お肌ツヤツヤのウブヲは芝居を打つ気満々である。昨日の席でもみんなにオファーをかけていた。私には「演出か女優のどっちか選べ」と言う。

Ericoが即答で「出ますよ」と了解して、さすが私の役者だわとほれぼれした。かっこ良かった。これは私に演出をやれということなのだろうかとちょっと考えたりしたが、よくわからん。いずれにしろEricoに説得されたら私は演出を受けてしまうので、しばらく会わないことにしよう。今の私に女優はもちろん演出も無理だ。

もっともホンのオファーは「喜んで書く」と、これは私も即答した。過去の作品をオジサンたち用にリメイクする仕事は楽しそうである。Ericoは「『地下室のダンディ(ロング・グッドバイ)』が良い」と言っていた。出演者の一人だったチカも「あれはオジサンがやった方が合うかも」と賛成であった。

さっそく頭の中でウブヲ、ソニー、中村さん、山中さんのオジサン・フォーが動き始めている。しかしこれは危険だ。正式に決まってもいないのに動き始めるとたいがいぽしゃる。まだ真面目に考えない方がいいと、急いでオジサン・フォーを頭の中から追い出す私であった。

 

山中さん、お疲れ様でした。こういう時に集まりをかける山中さんを本当にすごいと思う。尊敬する。

 

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