羽生ノート

羽生一家玉組座長・羽生まゆみが気儘に綴る日々雑感です。
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考慮せねば

前回の書き込みで衣装を美しくしたいなどと言ったばかりだか、今回の芝居では衣装替えがあまりできないということを思い出した。楽屋がせまい上に、なんと舞台袖が無いのだ。舞台から引っ込むと、そこはいきなり楽屋である。

舞台関係者以外のお客様にご説明申し上げると、舞台袖とは舞台の左右に存在する、客席からは見えないスペースのことである。登場前の役者はここで出番を待つし、舞台監督が居るし、小道具が並べられたりしている。役者が舞台上からスタンドマイクを持って飛び込んで、袖でスタンバっている誰かにポイと渡して再び舞台に戻る。そんな場所である。

楽屋に戻っている暇のない超特急の早替えもここで行われる。Ericoは着物の早替えが必ずあるので、いつもいっちゃんいい場所にEricoの専属スペースが設けられる。悩ましい赤い襦袢がぶら下がっていたりするが誰も気にしない。

袖とは、つまり芝居を打つ上でとっても役立つ便利な場所なのだ。今回はこの便利な場所が無いことを、脚本を書く段階から考慮に入れておかなければならないだろう。

いつもは早替えの考慮なんかしたことがない。どうしたって間に合うわけがないと思われるようなシーンに早替えをぶっこんでも、稽古と工夫と精神論で乗り切ってきた。

あまり大きな声では言えないが、早替えについては今回年配の役者がそこそこ居るので、これも考慮しなくてはならない。テキパキ動けないと思う。(私がこんなことをここに書いていることはもちろんオジサンたちにはナイショである。絶対チクったらダメだからね。)

しかしエバって考慮考慮と言っているが、たぶん誰も信じていないと思う。とくにEricoはこれを読んで「チッ」と舌打ちしたに違いない。考慮に関しては信用度ゼロなのである。

実際、今すでに5ページほど書いてみたわけだけれど、考慮が存在するかと問われれば答えに窮する。

芝居はいきなり歌で始まる。ト書きに、「歌う」とか「歌い終わる」とか書いてある。私は舞台を頭に描いて書くので歌のシーンがはっきり見えている。しかし歌い終わった後、マイクスタンドがどこへいくのか、そのあたりはボヤボヤである。

まあ誰かがなんとかするだろう。

 

5ページから進んではいない。しかし芝居のことはいつも考えている。何かを思いついたり、思いつたものが消えたりを繰り返しているのだ。今はそんな日々である。

昨夜も思いつきで麻理枝にメールした。

「某ミュージカルのPVの冒頭で大勢がちょびっとだけ歌っているやつと、ダレソレがちょびっとだけ歌っているやつの曲名を調べてほしい」

両曲ともちょびっとだけである。自力でなんとかしようとしたがダメだった。

10分後に「動画見つけました」のメールがきて、その10分後に曲名が来た。なんと優秀な演助だ。「私は蜷川幸雄かいっ」と思った。

 

ねっ、誰かが何とかするでしょ? 私の言うとおりである。

| 羽生まゆみ | 2020玉組会議 | 20:03 | - | -
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