羽生ノート

羽生一家玉組座長・羽生まゆみが気儘に綴る日々雑感です。
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初読み合わせ(稽古場日記1)
昨日、朝4時に脱稿し、6時に麻理枝にメールで送り、それから1時間だけ眠った。
初読みはモカをあおって参加した。自分のホンの読みでもうたた寝しそうだった。

出だしから全然面白くなくて絶望的になった。ついに私やっちまったか。駄作かもしれないと動揺する。
一場が終わったところで私は言った。
「ちょー面白くない。どうしよう」
雅紀がいつもの「まあまあまあ」で私を落ち着かせる。この「まあまあまあ」は馬を落ち着かせるときの「どうどうどう」と同義語である。馬に「どうどうどう」、羽生に「まあまあまあ」なのである。
「では気を取り直して二場!」
取り直した気は約1分でまた総崩れであった。ダメだ、やっぱり面白くない。私は何を間違ったのだろう。演劇の神様は私を見捨てたのだ。
そんなわけで最後まで全然面白くなかった。
「まずい。面白くない。私失敗した」
雅紀が言った。
「それ、初読みのときはいつも言ってますよ」
「ほんとに?」
「はい」
そうだっけ。思い出せない。でもいくらか希望が湧いてきた。きっと、役者の読みがものすごくヘタだったのだ。あー良かった。

今日は稽古は休み。明日の立ち稽古はホンを持たないので、今頃役者たちがゲロ吐きながら台詞を覚えていると思うと、私の疲れは吹っ飛ぶね。さっき麻理枝にメールした。
「もう入った?」
メール打つとき、私ものすごく悪い顔をしていたと思う。

これから休みがちになるのでトレーニングにも行ってきたよ。
ろっ骨のヒビはもう治った、痛くないと言い張って、ベンチプレスをやったぞ。脱いだ。
これよこれ。今回の稽古場、私スポブラ一丁でダメを飛ばしているかもしれない。

羽生ノート、稽古場日記は短くてもなるたけ書いていくね。
さあ、やるぞ!!!


 
| 羽生まゆみ | 狐の姫と詐欺師たち | 00:38 | - | -
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