羽生ノート

羽生一家玉組座長・羽生まゆみが気儘に綴る日々雑感です。
軽く報告(稽古場日記3)

なんだかんだで始まった。

二人芝居なんて役者にとっては上手になる大チャンスである。この稽古を通して二人がちっとでも芝居が上手くなってくれれば私も嬉しい。なーんも変わらなかったら、私自身がいったい20年も何をしてきたんだということにもなる。

ヘタなので役者の芝居は不安だらけだが、舞台をどう飾るか決定したので、気にかかっていた不安が一つだけ減った。

長いこと美術の登子さんが描いてくれた絵を演出席に広げて稽古していたから、それが無いとどうにもつらいのだ。やりづらい。これまでどれだけ私が贅沢してきたかがわかる。登子さんとの出会いは演出の私が得た最も大きな幸運の一つだ。

そうそう、今日気づいたのだが、今回役者は壁に寄りかかることができるぞ。おおっ、新鮮! なにしろ普段は寄りかかるどころか触るのも禁止である。壁が揺れてしまう。だって、アレ、パネルだもん。ちょっとでも揺らすと私に叱られる。

なのでみなさん、ご期待下さい。今回は純一があっちやらこっちやらでステキに寄りかかってくれるでしょう。もしかしたら壁ドンだってあるかも。相手がEricoじゃなかったら見てみたいが、Ericoなので残念ながら即やめさせる。

佳美だったらやる。(佳美のそーゆーシーンの苦手っぷりがチョー面白いので)

 

ごめんね、明日があるのでもう寝る。明日は稽古前にちょっとサンドバッグ打ってくる。

ええーっ、羽生ノートよりそっちの方が大事なのかっ! と怒る関係者諸君のお顔が目に浮かぶが、うん、そうなの、そっちの方が大事なの。

今回は役者が二人だけで変わり映えがしないせいか、麻理枝の稽古場日記にやたら私も登場している。写真が載るならジムで汗を流して筋肉をピッとさせておかねばね。女優だから。

 

はっきり言って役者二人より私の方がよほどピッとしている。

| 羽生まゆみ | シリウス、あるいは犬の星 | 03:10 | - | -
謹賀新年

明けましておめでとうございます。

みなさまにとって健康でお幸せな一年でありますように。

 

新しい年が明けた。

年が明けるたびに、今年はどんな年になるのかなあと希望より不安を抱きつつ思う。

この頃はとにかく元気でいたいとそれだけだ。

今年もなんとか無事に乗り切れますように。

できたらほんのちょっと良いことがありますように。

他の人に優しくできる私でありますように。

そんなふうなことをそっと祈る。

 

Ericoと麻理枝からはさっそく年賀の電話があった。

Ericoはおおかた台詞が入ったようだ。立ってみると入っていたはずの台詞が出てこなかったりするけど、ま、とりあえず私もホッとする。役者が台詞を入れないと当然だけど私はなんにもできない。

同じ電話でEricoから、チケットを売るようにと催促された。

役者(制作デスクやプロデューサーも含めて)からチケットを売るよう言われたのは初めてである。

どうやら私は役者と競争してチケットを売らなければならないらしい。

しかし私はチケットを持っていないし、公演情報も2月1日から3日が公演日であることと会場を知っているだけで、チケット料金も公演時間も知らない。(私は玉組の公演のときもあんまりよくはわかっていないのだ)

どうやってチケットを売ればいいのか皆目わからない。

ネットでなんとかしろということか。

 

役者と競争しなくてはならないのなら、私の役者たちは私からチケットを購入してもらいたい。それが「義理」というものである。もしくは「スジ」と言う。

私はこれまで玉組の公演で、その公演のキャスト以外の役者にチケットを買ってほしいなどとお願いしたことはない。ノルマのあるキャストが売ればいいと思っていた。しかし今回はそうはいかない。なにしろ競争だから。

同じ理由で、ここをご覧になっている玉組のお客様に心よりのお願いを申し上げます。Ericoと純一に義理のないお客様につきましては、ぜひとも私からチケットを購入していただきたく、伏してお願い申し上げます。

こんなことをするのは初めてですが、下記にチケットの購入フォームを貼っておきます。

 

https://form1ssl.fc2.com/form/?id=42e50b380168790c

 

いろんなことをネットで処理するようになった。

芝居関係に限らず「私、そんなこと知らないけど」と抗議すれば、「へ?」という顔をされることがある。なんだか私にはわからない方法で「とっくに送ってある」、もしくは何かを「見ればわかる」のだそうだ。

ネットのことは私はわかりませんと居直るつもりはない。私もネットやPCを扱い慣れていない人にイラッとすることはままある。この頃Amazonですいすい買い物できるようになったから調子に乗っているのだ。でもこれは違う。謙虚であらねば。

 

新年早々あまり良い羽生ノートではなかった。

本年も羽生一家玉組をよろしくお願い申し上げます。

| 羽生まゆみ | シリウス、あるいは犬の星 | 05:41 | - | -
筋トレが足りない(練習生日記2)

週3の厳しい体幹トレーニングをいきなりやめてしまったので、体重の増加と筋肉量の減少が心配でたまらない。ほとんど脅迫神経症である。日に10回くらい全身鏡の前で肉体チェックをするヤーな女に成り下がっている。

元々ぽよぽよしていた下腹のお肉が、レベルが上がってぼよんぼよんしてきたのは確かである。どうしていいかわからない。トレーニングであれだけ苛められてもどうにもならなかった屈強の腹脂肪が、私一人でどうにかなるわけもない。

ボクシングが頼りではある。でもまだ始めたばかりの私は息も上がらず練習時間を過ごしている。サンドバッグ打ちを真剣にやればかなりゼエゼエなるはずだが、なにしろコンビネーションの種類が少なすぎて途中で飽きてくる。

素人なのでその日にシャドウで習ったやつをひたすら打つしかない。同じコンビネーションをずーっとやっている。たまにはウィービング(頭をU字に振って相手のパンチを除ける例のアレ)を入れるとか、1回のジャブを2回にしてみるとか応用編をやってみればいいのに、なんだか気恥ずかしいのだ。

そんなわけで飽きてくるし、手も痛い。自分で好きなときに勝手にやめられるので、これもいかん。飽きてくると、もうひと踏ん張りやろうという気にはなかなかなれないものである。

 

好きにやめられるということは好きなだけやれるということでもある。毎日通ってもいいしまったく通わなくてもいい。自由である。トレーナーに「祝日があるから今週は2回にしろ」なんて言われて喧嘩になることもない。

私は運動に限らずペースにこだわる性質なので、身体に染みついたペースが乱れるのがすっごい嫌だ。だからボクシングも週3をきっちり守っているし、ほぼ同じ曜日に行くし、練習時間も決めたわけではないが気付くと毎回1時間半である。

早く気恥ずかしくなくサンドバッグが打てるようになりたい。サンドバッグ打ちは有酸素運動としては申し分のないものだし(心拍数が130を超えると無酸素運動だけどいい具合に30秒のインターバルが入る)、体重増加も少しは防げるのではなかろーか。

筋トレはもう自分でやるしかない。ボクシングの練習にも筋トレがあるが、筋トレスペースが狭いせいもあって、みなさんほぼ腹筋運動をやっているのみである。そんななか私がいきなりランジやらスクワットやらをやる勇気はない。引かれる。

なので目立たぬよう地味な種目であるプランクをやったら、それでもトレーナーがびっくりしていた。練習を終えて更衣室へ向かおうとすると、わざわざやって来てほめてくれた。

「完璧なプランクですね。きれいすぎてつい見入ってしまった」

 

4年5ヶ月のトレーニングとモヒカントレーナーの顔が思い浮かんだ。

 

 

| 羽生まゆみ | 練習生日記 | 18:26 | - | -
悔い多き人生

午前中に外へ出たら真っ青な空で、ピッカピカの晴れた空で、感動した。泣きそうになったくらいだ。テンションの高さが続いているのか感傷のせいなのかわからない。来年はいいことがありそうだなんてことまで思った。

園芸店へ行ったら今回の芝居に出てくるヤブコウジが売られていたので縁起物として買ってきた。高さ10僂らいで、赤い実が4つばかりついていて可愛いの。

調べたところヤブコウジは大きくなっても30僂らいまでのようだ。だとすると単品の鉢植えはちと寂しいので、寄せ植えにすべく再度園芸店へ。吉祥草という、縁起の良い名前がついている山野草を選んだ。芝居の公演が控えていると突然「縁起を担ぐ人」になる。いきなり枯らしちゃったら縁起が悪すぎるので、ここは2月まで最大限の注意を払って見守ろうと思う。

そんなこんなでゆったりと幸福感の漂うこの年末である。

 

さあ年末年始はテレビ見るぞっ。

長い間、テレビを観ると頭が悪くなると思って観ていなかったのだが、劇団活動が乏しくなって以来「頭が悪くなってもいいも〜ん」と観始めたらすっかりテレビ好きになってしまった。怖い怖い。だからテレビは怖いのよ。

特定の番組を毎週楽しみにして、というようなことはないのだが、とりあえず帰宅したら電灯の次にテレビを点けるね。

ピッピッとチャンネルを替えてダンスシーンがあるとつい観てしまう。日舞を含めて踊りが好きだ。後悔の多い人生だが、その一つがダンスをきちんと習わなかったことである。今踊れていたらどんなに楽しいだろうと思う。

ジャニーズやEXILE、AKBグループなどが出ていると少し前まで即チャンネルを変えたものだがこの頃はけっこう観る。

昔は好きどころか嫌いだったストリート系ダンスも好んで観る。DU PUMPの踊りは胸に刺さる。フォーメーションの移動がめっちゃ私ごのみだ。(EXILEがあまり突き刺さらないのはたぶん個人技優先だからだろう。ごめんなさい、TVの歌番組だけの感想である。ステージを知らないので)

あと欅坂が好き。メンバーの後ろの方に混ざって、あの振付を踊りたい。マジ踊りたい。振付上、髪の毛が顔にかぶさっているシーンが多いし、衣装も体型が隠れるので、うまくいけば私が居てもバレないのではないかと思う。

振付だけで比べると、ジャニーズで刺さるのは嵐だけだ。1曲か2曲しか知らないけど。麻理枝情報によると、たぶん大野くんが振り付けたものだと思う。『つなぐ』は録画して100回くらい観た。

 

悔い多き人生。

ダンサーは無理だったが、今後はボクサーで頑張る。

| 羽生まゆみ | - | 20:58 | - | -
立ち稽古開始(稽古場日記2)

さて、初の立ち稽古。

まさに立ち稽古であった。二人ともずーっと突っ立ったまま、必死で台詞を探していただけの稽古。台詞探しに忙しくて歩くの忘れていたのね。もしくは、歩くと麻理枝のプロンプがよく聞こえないのだろう。

台本を持っていって良かった。役者を見ていてもつまんないから、とりあえず台本に目を落として考え中のふりしながら乗り切った。演出だって演技力が必要なのである。

10人だろうが2人だろうが、ウォームアップはいつもと同じである。筋トレも前回と同じ種目を2人だけで淋しくやった。ランジで純一の太腿がどーかなって中止になるまでは頑張った。ふん、情けない。

「変だなあ、ふだん(家と駅の間を)自転車こぎまくってるんだけど」

歩くか走るかした方がいいと思う。

発声は麻理枝も参加した。良い声でプロンプ入れなくちゃいけないからね。つーか、プロンプが激しすぎて喉つぶしそうな勢いだった。二人よりよほど喋っていた。麻理枝の喉がどーかなったら純一とEricoのせいである。

 

帰りは女子3人でカレーうどんを食べた。初日はお好み焼きで2日目はうどんかあ。こりゃやばい。夜の10時に。役者と違って私は座っているだけだからほんとにまずい。

そして女子が3人集まれば男子の悪口である。

私は言った。

「純一は若いのになんでやっちゃうんだろう」

もちろん、どーかなった太腿のことである。

女子は言った。

「若いっていっても世間的にはもうオジサンでしょう」

ひぇ〜。この台詞をEricoが言ったか麻理枝が言ったかは内緒にしておく。

純一が腹黒いっことも話題になった。これはよく知られた事実であるから今さら驚かないが、たまに新しいエピソードが耳に入ると唖然とする。

「処理が面倒だからなるたけ小道具は持たないようにしてきた」

こんなとんでもないことを言っていたらしい。なんてやつだ。

しかし今回はそんなことは言っていられないだろう。2人しか居ないうえに舞監を置かないから、転換は役者自身が目一杯働かなくてはならない。暗転中の小道具の出し入れはもちろんである。

そうだ! アレがあった! アレは絶対純一にやらせよう。

暗転中に音を鳴らさず扱うのはとっても難しいと思う。

アレが何であるかはまだ言えない。

 

こんなふうに稽古は始まった。

まだ柔いよ。稽古場も私も。

これがずーっと続くと思ったら大間違いである。

 

| 羽生まゆみ | シリウス、あるいは犬の星 | 01:21 | - | -
メリークリスマス!(練習生日記1)

本日もまたホンがカバンに入っていない。ラクチン。演出家としてはあるまじきことだが、かさばるから本当に持ち歩きたくないのだ。

肌身離さず台本を持ち歩いて芝居研究に没頭したいところではある。しかしカバンは10gでも軽くしたい方なので仕方ない。カバンが重たいとご機嫌が悪くなる。願えば何でも出てくるEricoや麻理枝の重たいカバンがホント、信じられない。いろいろ持ち歩かないと心配らしい。

 

この頃肩が凝るのはリュックが重たいせいではないだろうか。シューズが入っているのだ。

そう、そろそろ告白しなくてはならない。筋力トレーニングをやめて早一ヶ月、私は今グローブをはめて、四角いリングに立っている。そーなのォ、ボクシング始めちゃった。週3回きっちり通っている。私は今ボクシングジムの練習生である。練習生‥‥ああ、良い響きだ。

実はあちら退会後7日目にこちらへ入会した。早っ。

プロを育てているわけではないが、トレーニングの内容はかなり本格的。老舗のボクシングジムが売上向上を目指してレディース相手のボクササイズをやっているのとは少し趣が違う。シャドウ、ミット、サンドバッグ、縄跳び、筋トレなどの種目を、数名のトレーナーがウロウロしながら見てくれる。ひと言ふた言の助言であっちへ行ってしまうこともあれば、ダメ出ししながらずっとシャドウにつき合ってくれることもある。私はまだ初心者だからけっこうつきっきりだ。

ボクシングトレについてはいろいろ書きたいけど、また少しずつね。

とにかく入れ込み過ぎないようにしなくては。入れ込み過ぎるとやめる時がつらい。今だってまだ完全には立ち直ってはいない。ベンチやりたいと、身体の奥の方で何かが泣き叫んでいるのが聞こえるもの。

それにしてもシューズを持ち歩かなくてならないのがつらい。かさばるし。でもいずれボクシングシューズを買うよ。今よりもっとかさばるけどそこは譲れない。芝居も運動も、衣装は妥協しないのだ。

 

そうだ。芝居の衣装だ。忘れていた。衣装替えはどうしよう。Erico、純一が長い独り言言っている間に着替えられるかなあ。

ま、どうでもいいや。今年はまだ考えない。

さて、明日は立ち稽古。やっぱり台本持っていかないとまずいだろうか。かさばる。

| 羽生まゆみ | 練習生日記 | 23:07 | - | -
睥睨(稽古場日記1)

純一とEricoは今頃ホンと格闘しているだろう。あー楽し。

私といえば今日は、出かけるときにホンを捨てて出た。ひと月のあいだ持ち歩いていたのに、今日は「重たっ」と思ってカバンから出した。ラクチンだ。

純一とEricoはそうはいかない。万が一忘れて家を出ちゃったりなんかしたら、それこそどんなテを使ってでも取りに戻るだろう。忘れたまま電車に乗って駅5つ先くらいで思い出せばいいのに。

中2日おいて1場と2場を立つ。つまりいきなりホン半分の台詞を覚えなくてはならない。1時間の芝居だからね、これは仕方ない。30分ぶんと考えればたいしたことはない。

今年の稽古は一回だけ立って終わる。お正月の間に丸ごと台詞を入れてくると信じている。

 

いつもどおりの初読みであった。純一は「睥睨(ヘイゲイ)」が読めなかった。Ericoが「大丈夫、私も読めなかった」となぐさめていた。さすがのチームワークである。

そのEricoが「大好き(ダイスキ)」を「犬好き(イヌズキ)」と読んだ際は、他全員がいっせいに椅子からずり落ちそうになった。ほんとに笑わせてくれる。サービス精神旺盛だ。「大」も「犬」も小学生で習う漢字である。びっくりする。

しかしこういうところでは笑いのセンスがあるが、芝居自体はかなり面白くなかった。もっと面白いかと思っていたのでガッカリだ。笑えるはずのところがちっとも笑えない。

これまで二人がちゃんと笑いを取れていたかものすごい勢いで思い返したが、思い出せなかった。まさか笑いが苦手な人ふたりが大集合したんじゃないでしょうね。不安だ。

 

夕方からずーっとソファに寝転んでダラダラTVを観てすごした。帰宅した家族が私の姿をひと目見るなり「安心の定位置に戻っている」と悪口言っていた。

あー嬉しいなあ。ダラダラできる。演出のアイデアなんかなーんも考えないもーん。ホンも開かないぞ。

このままお正月に突入だいっ!

| 羽生まゆみ | シリウス、あるいは犬の星 | 23:41 | - | -
脱稿した

明日は初読み。立派に書き終わった。あー楽しかった。余裕があったから久々に楽しかった。おかげでテンションの高い12月を過ごした。

1時間に収まるのだろうか。それだけが心配だ。けっこう削ぎ落としながら書き進めたので、長いからといってカット作業は難しいぞ。落とせる脂肪がないのにダイエットしなければならないボクサー状態である。

ま、稽古が始まってから考えよう。きっちり1時間0分の芝居を創る覚悟だ。

 

このひと月、書きながらつくづく思ったのだけれど、私の演出としての幸福は「私の役者」が居るってことだな。

Ericoはもちろん純一もそこそこ長く見てきたわけで、役者の芝居を想像しながら書けるのはとてもありがたい。極端な言い方になるけど、書くのが楽だ。Ericoも純一も勝手に動く。

今回特に楽しかったのは、純一がこのたびの作品で演じるキャラのカラーが、これまで私の芝居で純一がやったものの中にはないことである。新鮮ったらない。もう楽しみでわくわくする。純一の台詞を書きながら私、泣いたもん。

一方Ericoは主役である。私の芝居で主役が演じる正統的なキャラだ。本来男優が演じる。ラストでガツガツ台詞が続く例のアレである。つまりEricoは初の挑戦に挑む。これもまた楽しみである。

いやあ二人ともお正月がないな。台詞を覚えなくてはならないから呑気にTVを観ている暇もないだろう。私は観るよ。こんな楽しいお正月はない。ホンを書き終えた開放感とヤッタ感はまだ続いているだろうし、稽古を想像してわくわくもしているだろう。

 

いつもだったら今日は自画自賛パレードのところなのだが、今回の企画には他に演出家が5人もいるので、あんまりバカなことを書いてバカと思われるのも情けないから我慢する。

あー自慢したい。明日の初読み、役者はたっぷり私の自画自賛を聞かされることになるだろう。

| 羽生まゆみ | シリウス、あるいは犬の星 | 23:45 | - | -
心配していると思うから

このところ体重が落ちてこりゃいかんと思い、スパゲティを大量に作って食べたら今日は朝から胃が痛い。何ごとも極端はいかんという見本みたいな出来事であった。

ちなみにスパは、和風ペペロンチーノとジェノバソースの2種類。ジェノバソースはベランダ育ちのバジルで作った本格ものだ。私だってやるときゃやる。でも痛い。ガスター10がほしいが寒くて外に出たくない。

 

昨日は書道のお稽古に出かけた以外はずーっと閉じこもってホン書きに集中した。しかし仕上がらなかった。

残りは真相解明シーンなので書く内容は決まっている。私の芝居をご存知の方はよく知っているように、このシーンは長ゼリが続く。長ゼリを書くのはどうしても時間がかかるので仕方ないことではあるが、初読みまであと一週間かと思うとあせる。

それにしてもEricoと純一は大変だ。膨大な台詞を覚えなくてはならない。

二人とも、私の芝居では出番の少ない方ではないが、それでも登場シーン10ページのうち台詞が「はい?」と「おおっ」だけというのはざらである。

ところが今回は、舞台に立っているときはほとんどしゃべっている。私だったら絶対無理だな。台本開けてこれを全部覚えなくてはならないと思ったらゲンナリである。パタリと閉じてそのままどこかへ行きたくなってしまうだろう。純一が初読みのあとどこかへ行ってしまわねばよいが。

もっともジャーマンシェパードみたいなEricoの追跡を逃れられるとも思えない。

 

芝居のことを考えるのは楽しい。物語を考えるのも書くのも楽しい。手ごたえがあるときは更に楽しい。今回手ごたえが、ある。

二人芝居は単調になったらオシマイだから、とにかく稽古はメリハリを重視して見ていきたい。たっぷり稽古したい。

ああ、ホンはいいのに芝居にしたらつまんなかったってことになったらどうしよう。まさかね。まさかだよ。だって役者はEricoと純一だもの。

さて二人芝居の常として、どうしても独り言のシーンがある。(ごめんなさい、私の場合はね)

『オバケのイヴイヴ』のときは仕方ないのでクリスマスツリーに向って喋らせたが、今回はどーにもこーにも逃げ場がなく完全な独り言である。独り言だと思うと笑っちゃう。そのシーンを読み返すたびに「なんで独り言なんだよっ」と可笑しくなってしまうのだ。ここは役者の力量に頼るほかない。あー良かった、演出は困るとなんでも役者のせいにできちゃうからありがたい。

短いけど好きなシーンだから、純一が喋っているのを想像するのはとても楽しい。私の頭の中の純一は完璧な芝居をしている。あーガッカリしたくない。

 

純一とEricoが心配していると思うので、今日はとりあえず軽くホンについて報告してみた。

これで安心してくれたら幸いである。

 

| 羽生まゆみ | シリウス、あるいは犬の星 | 04:45 | - | -
眦沈酩屋

貴ノ岩はバカだ。というほかない。本当に情けない。こんなバカな相撲取りから日馬富士は引退に追い込まれたのだと思うと悔しくてしかたない。

貴ノ岩が日馬富士の後を追うように引退を決めて、私は当然だと思ったが、どうにも空気が「潔い引退」になっていて面白くない。

部屋の親方も理事長も思いとどまらせようとしたらしい。これを聞いて親方たちもバカだと思った。危機感がまるでない。

相撲協会は親方衆で理事を占めるをやめた方がよい。親方らも弟子と同じように相撲という偏った世界しか知らないし、テレビとゲームで頭がバカになっているから、まともな日本語で物が考えられないのだろう。

このままでは本当に大相撲は消滅してしまう。

 

この騒ぎの真っ直中、TVで眦沈酩屋のレポをやっていた。ありがちな「ちゃんこ鍋」の取材だったから稽古の様子はチラッとしか見ることはできなかったが、HPでしか知らない眦沈酩屋を覗くことができて嬉しかった。

親方がけっこう喋っていて、現役時代の関脇安芸乃島を知っている私など呆然としてしまう。なにしろ喋らないお相撲さんだった。この頃の若い関取はインタビュールームに呼ばれるとにっこにこでよく喋るが、昔の関取はにこりともしなかったものだ。特に安芸乃島は笑うどころか、うんともすんともで、何を訊かれてもただ突っ立っているだけだった。これが可笑しくて、彼がインタビュールームに現れるたびに安芸乃島ファンは大喜びだった。

引退して親方になったとき、インタビューに答えて「昔の匂いがするお相撲さんを育てたい」と言ったのをよく覚えている。すばらしい台詞だと思った。

眦沈酩屋には現在3人の関取が居る。親方の言葉どおり、昔の匂いがするお相撲さんだ。輝と竜電と白鷹山。三人とも、中卒の叩き上げである。爆発的に強いわけではないけれど、お相撲さんだった頃の親方と同じく、良いお相撲さんだと思う。

 

結局、良いお相撲さんになるかならないかは、親方しだいだと思う。それが言いたくて今日はお相撲のことを書いた。

相撲部屋の番組は時々見るが、親方が弟子に気を遣っている光景は見ていて悲しい。そんな部屋をしょっちゅう見かける。

すぐにでも横綱になりそうだった逸ノ城がダメダメちゃんなのも、親方が甘やかしているからだ。TVを観ながら「好きなもんだけ食わせていたらダメだろ!」と3回くらい叫んだ。

 

私も役者に気を遣って大変である。ヘコヘコしている。

でも次の稽古場はヘコヘコしないぞ。

匡人と『オバケのイヴイヴ』で距離が縮まったように、純一と『シリウス〜』でもっと話ができるようになればいいなあと思っている。純一から夜中に電話がかかってきて、「あそこの羽生さんのダメは違うと思う」なんて言われたらたまらんね。

役者二人は今、すでにボイトレと歌の稽古を始めている。先だってスマホで歌声を聴いたが、純一が良い声なので笑ってしまった。何度聴いても爆笑する。良い声だとなぜ可笑しいんだろう。

3場を書き終えた。残すは4場のみ。楽勝である。

純一の良い声の長ゼリに期待している。

| 羽生まゆみ | - | 23:41 | - | -
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